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たった3分で親子丼は作れてしまうのに、たった3分で人間の男と女は番にはなれない

たった3分で親子丼は作れてしまうのに、たった3分で人間の男と女は番にはなれない

コンビ二の特売で買った焼き鳥の缶詰。プルタブを引っ張ると、ギギギ、という鈍い音が空気を震わせる。耳に残る音。まるで癒えなかった悲しい恋の傷みたいに、こびりついて離れない音。
何度も落として歪に曲がったフライパンにごま油を流し、玉ねぎと焼き鳥を炒める。少量の水に、少しの醤油で味を整え、溶き卵をくぐらせれば、今日を締めくくる最高の雑魚飯ができあがる。

あの時の僕達は、互いの傷を舐め合うことでしか互いを埋められなかった、愛しさの終着点はさよならで、それすらもこの恋の馬鹿みたいな美しさなんだと自惚れていた。

「玉ねぎ切るの、苦手なんだよね。ほら、一番外側の皮がつるつるしてて、滑るでしょ。何度も手を切りそうになって、私って本当に不器用なんだなあって、玉ねぎ切るたびに泣きたくなる。当たり前のことをただ当たり前にやりたいだけなのに、どうしてって」
流れる黒髪の隙間から見えた彼女の口元は、笑っていたようにも見えたし、そうじゃないようにも見えた。ただ一つわかるのは、僕は、玉ねぎすら満足に切れないような彼女を、どうしようもなく愛していたということだ。

一週間の始まりに、九十八円の缶詰と、そしていつまでも消えてくれない君、そんな月曜日。

本日着用しているパーカーは、シンガーソングライターズーの室井雅也先生にいただきました。
室井雅也先生の描く曲最高なので聴いてください。
パーカーはこちらから
http://www.muroimasaya.com/

室井雅也先生 @m_661

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チャンネル:にゃんたこ

ゆーらんくん
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